関守石の独り言

生物類提供中止のお知らせ

2011年05月10日

皆さま、こんにちは。
京都は朝から大雨です・・・。
庭の木々や畑の作物にとっては恵みの雨ですけど。

さて、いま世間を騒がせている事件といえばご存知の通り、
東日本大震災とそれにまつわる原発被害
そして、牛肉ユッケによる食中毒死亡被害
あれやこれやと困ることばかり起き続けています。

天災から人災までその内容は色々ですが
予防すれば防げた案件も多いのではと思うものも多いです。

食の観点から見ますと、日本という国は至って生食が大好きな
人が多く住まう国です。

もちろん、中には生食は一切口にせん! と、仰る方も
おられるかもわかりませんが、
魚や貝、蟹になまこ、牛肉に鶏肉、鶏卵やイクラに至るまで
生が素敵~! って、何でも食べてしまいます。

私も例外ではありませんが・・・

そういう食文化を持つのが日本です。

でも、前述の通り、その扱いや材料の状態が悪ければ
付着した菌が増殖を重ね、食中毒の原因を引き起こします。

では、どうすればそのようなリスクから解放されるのか?
それは加熱しかないのです。
それも菌類が死滅する十分な加熱が必要です。

何から何まで加熱すれば、安全と引き換えに
食感や味わい、風味は変化することでしょう。

では、何が大事なのか。

歴史と共に培われてきた食文化や風味や味わいも大事ですが
それよりも重きを置くべきものは、やはり食の安全です。

拙荘でも、地鶏の刺身をコースの内容に入れており
かねてより食中毒予防に関しては慎重にその調理過程を
重ねてきましたが、これも絶対ということは云い切れません。

ご来店いただくお客様の中には、「刺身が無いと困る」とか
「それが目当てなのに」など、刺身でなければ味わうことの
できない食感や味わいを求めてお越しになる方もおられますが
やはり皆さまの食の安全をお預かりする私どもの立場としまして
当分は鶏肉の刺身は控えさせていただくことになりました。

今後は、厚生労働省による鶏肉類・生食用食肉に対する
衛生基準が明確化されるまでの間は、該当商品の提供を中止いたします。

但し、鶏肉類におきましては、そもそも生食用食肉の衛生基準適用外であるため、
今後新設されるかどうかは不明です。

お楽しみにされていたお客さま方には申し訳ございませんが
ご理解いただきますようお願いいたします。

                      野むら山荘 主人

*追記) 現在、国内で流通している全ての鶏肉に生食用はありません。
また、飲食店などで提供されている生食鶏肉は、その飲食店が自己責任の元
提供しています。 もし、お客様がどうしても生食で鶏肉を食べたいならば
これも自己責任の元で召し上がるということをご認識ください。

カテゴリー: 関守石のひとりごと
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