関守石の独り言

(続)造船始めました(^^ゞ

2018年02月07日

雑念と喧騒を忘れ、無の境地になる。

 

作陶は、心穏やかになりとても愉しい。

陶芸はろくろを回して作るイメージだが、私の場合ろくろを回すことはほぼ無い。
タタラ作り専門。


同じものを同時にたくさん作るにはこれが一番なのである。
だが、タタラだからとタラタラ作っていてはならない。
ア・タ・タ・タ・タ・タ・タ・・・・・・~!!
と、北斗の拳のケンシロウの如く電光石火に仕事を進めなくてはダメなのである。
なぜなら土が乾くから・・・。
硬直が始まる前に施術を行うのがベストなのだ。
心肺蘇生と同じだ。
とにもかくにも胸骨圧迫を試みて、AEDが近くにあればそれも試みて・・・。
いやいや、作陶にAEDは必要ない。
水分を含んでいるので感電したら即アウトだ。
イメージは胸骨圧迫の如く、土の塊を押し続けて理想のカタチに掌で整える。
何枚取れるかは腕のみせどころか。
スライススライス、とにかくスライス。
同じ厚みにスライスチーズ!
ま、昼飯抜きで没頭するなら、チーズくらい食べてもいい。
が、肥満な身体にチーズなど不要だからやめとこう。
予め作っておいた抜型に沿って切り抜きパーツを作り続ける。
組み立てから削りの行程。
口述で表現できない作品のラインやふくらみは、小さい脳の中に仕舞ってある引き出しから都度照合してみる。
引き締まった女性のボディラインのように舟形のエッジをナイフで引いてゆく。
官能的な舟のボディラインが見えてきた時は口元も緩む。
ハンドメイドだから個性的だ。


26の舟を作ったが、全て微妙に違う。
つっぱてるやつ、ちょっとだらしないやつ、優等生なやつ、いろいろ個性が光っている。
どれが良いとか悪いとかではなく、全てはハンドメイドの醍醐味なのだ。
色んな性格や容姿の異なる人間と同じこと。
個性こそ大事な作陶を、今後も続けてゆける陶芸家でいたい。

・・・あ、私、料理人でした(^^ゞ

 

カテゴリー: 関守石のひとりごと
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